頂法寺(ちょうほうじ)は、いまから1500年以上も前、聖徳太子によって開創されたと伝えられています。都が平安京に置かれる前から、この地を見守ってきました。本堂が六角形をしていることから、「六角堂(ろっかくどう)」の通称で親しまれています。いけばな発祥の寺としても知られ、華道家元の池坊はこの寺の執行を代々務めています。西国三十三ヶ所観音霊場の第十八番でもあります。
本堂の東側に、平面六角形をした平らな石があります。これは、「へそ石」、「要石(かなめいし)」と呼ばれ、旧本堂の礎石と考えられています。平安京造営以前からこの地にあったことがわかっており、この石が京都の中心といわれています。境内にある柳の木は、平安時代はじめの天皇である嵯峨天皇が、絶世の美女と出会い、そして結ばれたといわれる場所です。この故事から、この柳の木に願をかけると願いが叶う縁結びの柳として、多くの人が訪れています。
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